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うそ?!ステビアには危険性や害がある?子供への影響は?

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最近よく聞くようになってきたステビア。
あまりよく知らないけど、よくない噂も耳にするし…
結局体に良いの?悪いの?どっちなの?子供への影響は?そんな疑問を持たれている方に、
なるほど納得できる情報を、ステビアにまつわる深いお話とともに解説します。
お砂糖に対する考え方も変わるかもしれませんよ!?

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ステビアに危険性や害はあるのか?

砂糖に取って代わる甘味料として注目されているステビアは、
日本において食品添加物の1つとして認可されています。
しかし、これまで数々の疑惑が付きまとってきました。
ステビアは危険だ、ステビアは毒性がある…といった、安全性を疑問視する報道が行われてきた事実があります。
もしかしたら、もう既に「食品添加物」という言葉だけで、あまり良くない印象を持たれた方もいるかもしれません。

はたしてステビアは安全なのでしょうか?それとも本当に危険なのでしょうか?

安全性評価結果が公表されている

ステビアは、JECFA(ジェクファ)という国際的な組織により、その安全性が認められています。
JECFAは国連の専門機関の1つで、食品添加物等に対して科学的根拠をもってリスク評価を行い、結果を公開します。
その評価結果を判断材料とし、使用を許可するかどうかの決定が世界各国ごとに行われているのです。
現在までに、日本はもちろん、ロシア、中国、台湾、ブラジルなど、多くの国々で使用が認められています。

ステビアを毎日摂取してもいいのか?

ステビアから抽出される甘味成分に対してADIが設定されており、その値を超えなければ問題ありません。
ADIとは、Acceptable Daily Intake の略で、たとえその物質を毎日取り続けたとしても、
一生涯にわたって健康への悪影響がないと推定される一日あたりの摂取量のことを指します。

ADIはマウスなどの動物実験の結果で得られた値をもとに、
動物と人間との差や、性別、年齢、個人差などを考慮して、1/100の安全係数をかけ合わせた値が設定されています。
よほどの過剰摂取でないかぎり、影響はないと判断できる値となっているのです。

一日の適切な摂取量はある?

JECFAによるステビア抽出物のADIは、4mg/kg体重/日と設定されています[*1]。

体重が50kgだとすると、1日あたり200mgまで摂取しても影響はない計算です。
たった200mgではかなり少ないようにも感じますが、ステビア抽出物には砂糖の300倍もの甘さがあります。
つまり、砂糖に換算すると60g分相当の甘みを得ることができるのです。
といっても、決して多い量ではありませんね。

ところで、WHO・世界保健機関によると、加工食品中の砂糖などの糖類の摂取目標量は、
1日の摂取カロリーの10%未満に抑えるべきで、5%未満ならより望ましいと推奨されています[*2]。
これは、肥満・虫歯・糖尿病を引き起こす大きな要因が砂糖の摂取にあると考えられているからです。

日本の成人女性の必要エネルギー量はおよそ2000kcal/日[*3]、その10%で200kcal。
これをすべて砂糖で摂取できるとすると、砂糖は1g=4kcalなので、摂取目標量は50gという計算になります。
より望ましいとされる5%なら、25g。
正直、この数値は実現不可能と目されています。
だって、炭酸飲料のペットボトルを1本飲んだら、糖類50gなんてもう超えてます!
角砂糖1個が4g弱なので、気軽にコーヒーや紅茶を楽しむこともできなくなりますよ!

だからこそ、砂糖に代わる甘味料が求められているのです。
ステビアなどの新しい甘味料を有効に利用すれば、このWHOの提唱する糖類の摂取目標量を実現できるかもしれません。

しかしアレルギーを引き起こす原因となる可能性はある

ステビアの摂取によって、強いアレルギー反応を引き起こした事例が報告されています。
同じく、甘味料として知られるエリスリトール、キシリトールでも同様のアレルギーが発生しています。

ちなみに、エリスリトールも、キシリトールも、いずれも人工甘味料ではありません。
果物や発酵食品など、自然界に存在する食品に含まれている甘味成分を、
加熱・加圧などの処理をすることによって抽出したもので、糖アルコール呼ばれています[*4]。
成分を人工的に抽出していることから人工甘味料と思われがちですが、
サッカリンやアステルパームといった合成甘味料のように、食品由来ではない成分を用いている訳ではなく、
人工甘味料には分類されません。
当然ステビアも人工甘味料ではなく、非糖質系天然甘味料に分類されます[*4]。
ちょっと分かりにくいですよね。

キク科にアレルギーがある人は注意

ステビアは、南米原産のキク科の植物です。
そのため、キク科にアレルギーを持っている人は、ステビアの摂取によってアレルギー反応を起こす可能性があります。

ブタクサ、ヨモギなどがキク科

キク科に属する植物は私たちの身の回りにあふれています。
たとえば、草餅に使われるヨモギや、秋花粉の代表とされるブタクサ、
タンポポやヒマワリといった身近な植物もキク科に属しています。
花粉症と食物アレルギーには関連があるとされているので、
特に花粉症の人は、ステビアの摂取の前にアレルギーテストをした方が良いかもしれません。

ただ、ステビアによってアレルギー反応を起こしたという事実だけを見て、
やっぱりステビアは危険だ、と結論付けてしまうのは早計かもしれません。
卵や蕎麦は強いアレルギーを引き起こすことでも有名ですが、
その味や栄養価などの有用性に対してきちんと評価がなされた上で、危険性についての認識がなされているはずです。
この世の中に、すべての人に対して絶対に安全な食品は存在しません。
日本人の3人に1人が、何らかのアレルギーを持っているとも言われています。
注意すべき点にはきちんと気を配りつつ、有益な部分は取り入れていくことが肝要ではないでしょうか。

ステビアがキク科に属するということだけは覚えておきましょう。

ステビアに危険性があると言われることについては?

ここで、ステビアに関するマイナス要素について、もう少し触れておきましょう。
冒頭で軽く触れたように、ステビアには様々な疑惑がつきまとってきました。
ステビアの存在をご存じの方なら、決して良いイメージだけを持っている訳ではないと思います。
しかしこれには裏があるのです。

ステビアを悪者にした最大の原因は、シュガーロビーにあると考えられています。
つまり、甘味料業界による、ステビアに対する排除を目的とした政治的活動が行われたのです。
ロビー活動とは、自分の所属する団体にとって有利な政策を得るために行われる活動のこと。
政治家への献金を行って密な関係を築くことはもちろん、メディアを使って世論を誘導したり、
専門家を雇って自分たちに都合の良い報告書を書かせたりといった、様々な裏工作が行われるのです。
ステビアの普及によって自分たちの立場に影響が及ぶと考えた甘味料業界が、
その潤沢な資金力をもってステビア排除の活動をしたと言われています。

…とはいっても、真偽の程は定かではありません。
そう推測できる材料はいくらでもあるのですが、
ただの噂なのかもしれませんし、本当に当時はステビアに危険性があると考えられていたから排除されたのか、
それともロビー活動のたまものなのか、もっと別の何かがあったのか…

ただ、甘味料業界によるロビー活動が頻繁に行われており、
私たちの健康にとって不利益となる結果が引き起こされていることは紛れもない真実であり、
そしてまた、明らかにもされています。
世界を動かしてるものが何なのか、その一端を垣間見ることができますね。

ということで、ステビアに関する個々の疑惑について確認してみましょう。

ステビアに発がん性はあるのか?

よく言われる疑惑の1つです。
厚生労働省による調査研究の結果、
現時点において、直ちにヒトへの健康に影響を示唆するような試験結果は認められていないとされています。

ステビアは妊娠しづらい?

ステビアの原産地において、避妊薬としてステビアが使われていたという説があるようです。
そのため、ステビアを摂取すると妊娠しづらいとのだとか。

しかし、これもまた厚生労働省の調査研究によって否定されています。
迷信めいた話は、いつまでたっても消えません。

ステビアは性ホルモンに影響がある?

海外の事例で性ホルモンの減少がみられた、とする記事が散見しているようですが、
この情報自体の真偽は判断しかねます。いったいどこからの報告なのか明示されていません。

ただし、動物実験の際に、雄ラットの精子数を減少させ、精巣重量を減少させたとの報告は上がっています。
人間においても同様にホルモンへの影響があるのかどうかは判明していません。
さらなる続報が待たれる情報ですね。

ステビオールには毒性がある?

一部の国がステビアの使用を承認しない理由として、
ステビアの主成分であるステビオールという成分に対しての長期摂取と毒性に対する結論が出ていない、
というものが挙げられていました。
これが、ステビアには毒性があり体内に蓄積しやすい物質のため、
長期にわたる使用は望ましくないのではないか、といった誤解を招いているようです。
「無害であることが立証されていない」=「有害である」 という図式ですが、これは曲解といえます。

ステビアが体内に蓄積されやすいという事実は確認されていません。
またその後の調査により、遺伝情報に異変を起こすような問題はなく、毒性はないと結論付けられています。

ステビアを子供に与えて良いのか

砂糖を多くとる食習慣によって、たとえ子供でも小児糖尿病といった生活習慣病を引き起こします。
今のところ、アレルギー以外の面で大きな問題点の見当たらないステビアは、
大人に比べて免疫力の弱い子供が摂取しても大丈夫なのでしょうか?

日本では昔から安全性が認められている

子供の場合でも大人と同様に、ADIを超える量の摂取でなければ問題はないと考えられています。
また、そもそも日本においてはJECFAの評価以前からステビアの安全性が認められており、
食品添加物として使用されていました。

ここで、食品添加物に対しての誤解を解いておきたいと思います。
日本における食品添加物とは、食品の製造・加工・保存のために使用される物質のことで、
製造用剤・保存料・甘味料・着色料・香料などがあたります。
これらはすべて動物実験を含む安全性についての厳格な検査がされており、
人の健康を損なうおそれがないと判断されたものに限って使用が認められます。
未指定の添加物を製造したり、使用することはできません。輸入や販売も禁止されます。

食品衛生法に基づいて認められたものは、天然・合成を問わず指定添加物として使用が許可されます。
お茶に含まれる成分であり、リラックス効果が認められるテアニンや、
中華麺に柔らかさや弾力性をもたせるための「かんすい」に使われる炭酸ナトリウム・炭酸カリウム、
豆腐を固める際に「にがり」として使われる塩化マグネシウム、
虫歯予防効果があるとされるキシリトールなどが指定添加物にあたります。

ステビアは食品添加物のうち、既存添加物という分類にあります。
お茶の代表的な栄養成分であるカテキンや、保水成分でおなじみのヒアルロン酸なども同様に既存添加物です。
これは、長年使用されてきた実績のある天然由来の添加物のみが認められるもので、
安全性に問題がある場合はその分類から削除されることになっています。
最近使われ始めたものかと思いきや、日本ではなんと1970年代から商品化され、使用されているのです。
ステビアは長い食経験があることから、既存添加物としてその安全性が認められています。

私たちの身近に食品添加物は数多く存在し、
必ずしも健康に悪影響を及ぼすものではない、ということがご理解いただけるでしょうか?

使用を禁止している国もある

主にイスラム諸国の一部やアフリカ大陸の国々では認可されていないようです。
対して、一時期はステビアを健康的に無害とするには入手可能な科学的データが不十分である、
という理由で許可していなかったEU、スイス、カナダ、オーストラリアなどの国では、後に認可に転じています[*9]。
今では世界中のほとんどといっても良い普及率ですね!

しかしながら、アメリカにおいてはステビアにまつわる奇妙な体制が続いています。
話は1970年代までさかのぼります。
このころ、日本においてステビアの製品化がはじまりました。
80年代半ばには、アメリカを含む世界中でステビアの製品が販売されるまで市場が拡大します。

ところが一転、1991年にアメリカにおいてステビアが安全ではない食品添加物であるとして、販売が禁止されたのです。
ステビアに関するネガティブな報告も次々と出されました。
その背景には甘味料業界への利権保護があったのではないかと疑われています。そう、シュガーロビーです。
その後数年間、アメリカでのステビア販売は一切禁止されました。

1994年になると、ステビアは「サプリメント」としてのみ販売が許可されます。
甘味料としては危険性が指摘され依然として使用が禁止されているのに、
栄養補助食品としての販売は認められたのです。

2006年になってWHOがステビアについての安全性を宣言し、JECFAによる成文化もなされました。
そして2008年12月、ステビアから生成される甘味成分の1つである「レバウディオサイドA」という成分が、
GRASというアメリカにおける食品安全基準をクリアしたことが発表されます[*10]。
この発表の後ろにも大企業の思惑が見て取れます。
実はその前年の2007年に、この成分の製造に関する24もの特許を取得しているのです。

これでようやくステビアの安全性が全面的に認められたのかと思いきや、
ステビアの葉由来の製品はサプリメントとしてのみ販売でき、甘味料としては販売できないのです。
安全基準がクリアされたのはステビアから高純度に生成された成分だけであって、
ステビアの葉自体ではないのというのがアメリカ政府側の主張です[*11]。
こういうのを、物は言いよう、というのでしょうか…

なんとも壮大な話になってしまいましたが、
アメリカに限らず、砂糖には巨大な利権がからんでいると言われています。

ステビアは危険性があるとの誤解の原因

シュガーロビーよりももっと前にも、ステビアは危険と判断されたことがあります。
それがどういうものだったのかというと、
1968年に発行された「サイエンス」という科学雑誌において、
ステビアを用いた動物実験を行ったところ、ラットの出生率が20~30%低下した、という記事が掲載されたのです。

そういった危険性など全く無いことは既にお伝えしている通りですが、
これがステビアについての誤解の始まりでした。
そしてこの誤解は蒸し返されては否定され、といったことを繰り返したのです。
ではなぜ、現在に至るまで誤解され続けたのでしょう?

まず、テレビ等のメディアで、ステビアの危険性を大きく報道したことが1つめの理由です。
私たちには、「あの人が言うことは間違いない」と感じてしまうことがよくあります。
話している内容が正しいか正しくないかではなく、話している人の見た目や印象で判断してしまうのです。
あの報道番組に出ているキャスターが間違ったことを言う訳が無い、
あの有名雑誌に載っていた情報だから正しいんだ、といった思い込みが、個々人の正常な判断を鈍らせます。

2つめの理由として、私たち人間が備えている心理的性質が関係してきます。
スキャンダルを起こした有名人が、いつまでたってもそのイメージを持たれるのと同じように、
良い事柄よりも悪い事柄の方が関心が強く、また記憶にも残りやすいのです。
一度危険と判断されると、インパクトが強ければ強いほど、それを覆すのには長い時間がかります。

そして3つめとして、未知なるものに対する恐怖心が挙げられます。
私たちは、自分にとってよく分からないものや異質なものに対して、
排他的だったり、攻撃的な行動に出てしまうことがあります。
知らないということは恐怖であり、警戒すべき対象であるからです。
それが程よい加減であれば思慮深いとか、用意が良いと好意的に受け入れられるのですが、
一歩間違えれば、自分にとっても周りの人にとっても、良くない結果を招くことは明白です。

正確な事実を見て、常に新しい知識を取り入れ、きちんと自分の頭で判断しましょう。

人工甘味料には危険視されるものもある

ステビアについての安全性が分かったところで、すこし視野を広げてみましょう。

砂糖に代わるとされる甘味料は、ステビア以外にもたくさんあります。
条件をあげるとするならば、きちんと甘いこと、カロリーも低く抑えられる、低価格、そんなところでしょうか。
この条件に当てはまるとされているのが、合成甘味料、いわゆる人工甘味料なのです。

しかしこの人工甘味料、色々と危険性がささやかれているようです。

麻薬のような依存性があるものも

カロリーが低ことに油断して、ついつい量を多く使いがちな人工甘味料は、
強い甘味の刺激にだんだんと体が慣れて使用量も増えていき、甘みを感じる舌のセンサーを鈍くさせたり、
常にもっと強い刺激を求めるようになるといった、まるでコカインのような依存性を持っているというのです。
2007年にフランスで行われたマウスを使った実験によって明らかになったそうですよ。

肥満のリスクも抱えている

たとえ砂糖から人工甘味料に使用を切り替えたとしても、
体内の糖分量を調節する機能をもつインスリンに作用して、
肥満や糖尿病になるリスクは変わらないとの指摘がされているのだとか。
2013年の報告でそういった結果が出たそうですよ。

危険性の疑われている人工甘味料

具体的には、以下の甘味料に対して危険性があると言われています。

  • サッカリン
  • アスパルテーム
  • スクラロース

これらはいずれも化学合成によって生成される、高甘味度甘味料とよばれるもので、
砂糖に比べてはるかに高い甘みを備えています。
ダイエット食品においてよく利用されている甘味成分なのですが、
砂糖を使用するよりも健康を害するの可能性が高いのではないかと、疑問視する声が上がっています。
個別に1つ1つを見ていったら、発がん性や失明といった、もっとたくさんの危険性を知ることができます。

さて、ちょっとここで一度立ち止まってみましょう。
この人工甘味料に対する世間の評判や風潮は、ステビアにおける誤解の構図と似ていませんか?
本当にその情報は信じられるものなのでしょうか?

あくまでもそういった研究結果がある、というだけであって、結論として確定しているものではありません。
もちろん、指摘されているような危険性が否定されるわけではないのですが、
いったいどのような状態で、どういった実験をおこなったのかは不明確なことも多く、
たとえ悪い結果が出たとしても、それが必ずしも人工甘味料に原因があると結びつけられるものではないのです。
可能性の域を出ていない、人工甘味料に関する1つの説にすぎないといえます。

では、その説が正しかったとして、人工甘味料は危険だからすべて砂糖に戻せば良いのでしょうか?
それとも、甘いものは禁止にして、味気のない食事をしろというのでしょうか?
こういった情報を鵜のみにして盲目的に信じてしまうのは、かえって私たち自身の首をしめることになりかねません。

そして、どのような薬でも使う量を間違えれば毒になります。
逆に、毒とされるものでも上手く使えば薬に変わるのです。
確かな証拠が出てきて結論として認められるまでは、過信せず、妄信せず、適切とされる範囲で使用することが、
結果的にそういった危険性から私たちを守ることに繋がるのではないでしょうか。
否定か肯定か、どちらかに偏った情報が発信されているときは、特に気を付けるべきだと思います。

上記の人工甘味料は、日本において食品添加物に分類されており、きちんとADIが設定されています。

ADI カロリー 甘味度 仕入価格(H30)
サッカリン 5mg/kg/日 0kcal/g 200~700 731円/kg
アステルパーム 40mg/kg/日 4kcal/g 100~200 1,542円/kg
スクラロース 15mg/kg/日 0kcal/g 600 7,107円/kg
砂糖(上白糖) 3.8kcal/g 1 188円/kg

低カロリーでかつ消化吸収されにくいことから、肥満や糖尿病の予防・治療に有効であるとされています。
上記のように反対意見ももちろんありますが、現在のところは有効と考えられています。
また、虫歯の原因となる酸を作らないため、ガムやタブレットなどの菓子類に含まれることもあるようです。
マイナスイメージの強い人工甘味料ですが、良いとされている面もあるのです。

ステビアの効果効能

ここまでステビアに関する誤解を解くことを中心にお話を進めてきたので、
今度はメリットついて解説したいと思います。
甘いだけではない、ステビアに期待できる効果を確認してみましょう。

ダイエット効果

ステビアといったら、まずこれですよね。
ステビア抽出物には砂糖の300倍もの甘さがありますから、
同じ甘さを得るのにも使用する量が格段に少なくなり、その分カロリーの摂取が抑えられます。

ちなみに、ステビアのカロリーは0ではありません。
よくノンカロリーと記載されているようなのですが、砂糖と同じく4kcal/g含まれています。
使用量が300分の1になるので、実質ノンカロリーということですね。

なお、日本の栄養表示基準においては、
食品100gまたは飲料水100mlあたりのカロリーが5kcal未満ならば、0と表示して良いことになっていますので、
表記上は0でも問題ない、ということになります[*17]。
意外とアバウトな表示ですよね。

糖尿病対策

砂糖を摂取しつづけることによる弊害は、糖尿病という形になって表れます。
甘味の摂取方法を砂糖からステビアに変えることは、そのまま糖尿病対策へとつながるのです。

食事療法に使われている

厳密な糖分管理を必要とする糖尿病患者の食事療法に利用されているようです。
砂糖の代わりに使用することで、食事による糖分の摂取量を抑えます。

2型糖尿病の改善

糖尿病には種類があり、その発症原因によって
「1型糖尿病」、「2型糖尿病」、「その他」、「妊娠糖尿病」の4種類に分類されます。
そのうち2型糖尿病患者は、血液中の糖分をコントロールする役割をもっているインスリンというホルモンが
正常に働かなくなる傾向にあるのですが、
ステビアはこのインスリンの働きを正常化する効果があると報告されています[*18]。

実際に糖尿病患者への効果を確認したとの海外の事例も報告されているようですが、
ヒトでの有効性について信頼できるデータには当たらないと判断されています[*19]。
実用化はもう少し先のお話のようですね。

血圧を下げる

ステビアに含まれる甘味成分によって、血圧を下げる効果が確認されたとの報告が上がっています[*20]。
これは動物実験はもちろん、ヒトにおいての実験でも効果を確認しており、期待ができる結果となっています。
ある程度高濃度でなければ降圧効果は得られないだろうとの指摘もされていますが、その効果は確実のようです。
今後のさらなる研究に期待したいですね。

食中毒原因菌の殺菌

ステビア抽出物の発酵液によって、強い毒性をもつことで知られるO-157などの食中毒菌を殺菌する一方、
ビフィズス菌や乳酸菌といった有益な菌に対しては、殺菌作用がほとんど見られなかったという報告がされています[*21]。
これは私たちにとって有益かそうでないかをステビアが判断してくれているわけではなく、
どうやら、酸性の状態にあると殺菌作用を発揮するようです。

抗酸化作用

抗酸化作用があることが確認されています。
ステビアの甘味成分は葉にありますが、茎には抗酸化成分が多く蓄えられており、
葉よりも茎の部分の方が、約5倍も高い抗酸化作用が得られるようです[*22]。
そしてなんと、カテキンより4~5倍もの効果が認められたのだとか。
ちょっとにわかには信じがたいともいえる数値ですが、抗酸化作用があることは確かのようですね。

虫歯予防

私たちの口腔内には500種類を超えるさまざまな菌が住み着いているのですが、
その中でも「ミュータンス菌」という細菌が、虫歯ができてしまう原因の1つとされています。
この菌は、ヒトの口腔内にもともとは存在しない菌であり、
子供のころに親から口移しで食べ物を与えられたり、食器などを共有すると、唾液を媒介として感染します。
3歳までは赤ちゃんにキスしないように、とよく言われている理由がこれです。
そして感染したあと、ミュータンス菌が主食とするのが糖質、それも砂糖が大好物なのです。
糖質をエネルギーとして分解する過程で歯垢と酸が作り出され、歯に穴があきます。

さてここで、ステビアは非糖質系天然甘味料に分類される甘味料でしたよね。
この「非糖質系」という言葉は、糖質を原料としていないことを意味します。
つまりミュータンス菌の餌にはならないのです。
よって、ステビアは虫歯予防に効果的と言えます。

ただし、ミュータンス菌はあくまでも虫歯の原因の1つでしかありません。
毎日の食事はよくかんで、忘れずに歯磨きをしましょう。

整腸作用?

原産地において古くから整腸剤として使われてきたことなどから、
ステビアに整腸作用があるのではないかと言われています。
しかし、今のところそのような効果は確認されていません。

>C型肝炎に有効?
肝臓の炎症を起こすウィルスに感染することによって、自覚症状のないまま悪化してしまう病気があります。
C型肝炎という病気なのですが、現在の日本において100万人以上の感染者がいるともされる国民病の1つです。

一度感染するとなかなか治らないとされてきたC型肝炎なのですが、
そのウィルスに対してステビアが有効なのではないか、と考えられているようです。
ステビアに改善効果があるとする書籍なども多数出版されています。
もしかしたら、強い殺菌作用と抗酸化作用により、体調が向上したのかもしれません。
しかし、ステビアが肝炎の治療に効果的であるとの確認はまだされていません。

また、肝炎ウィルスに対して有効な抗ウイルス薬が既に開発されており、
C型肝炎患者の90%以上において、完治が期待できるとされています。
C型肝炎は、もう不治の病ではなくなっています。

ステビアとは

今後さらに広く世の中に普及していくであろうステビアとは、いったいどういうものなのか、
ここでステビアに関する情報を補足しておきましょう。

植物を使った甘味料

ステビアは南米生まれのキク科の植物。その葉に砂糖よりもはるかに高い甘味成分を含んでいます。
ブラジル、ボリビア、アルゼンチンに囲まれた内陸の国、パラグアイが原産地の1つと言われています。
特別な植物として古くから様々な用途で使用されてきた薬草であり、植物学的には存在が知られていたものの、
1970年ごろまでは、パラグアイの奥地に住む先住民の間でごく小規模に作られていたに過ぎませんでした。

その当時、大阪の町工場的規模だった人工甘味料製造会社に勤められていた守田悦雄さんが
文献上でステビアの存在を知ったことが、現在世界中でステビアが知られるきっかけとなっています。
人工甘味料に対する安全性が日々問題視される中で、天然の甘味料としてステビアに光明を見出したそうです。
現地からステビアの葉を大量に取り寄せ、その成分や抽出方法など、白紙の状態からの研究が行われました。

どうやらステビアは、原産地のパラグアイでは栽培に適していなかったようなのです。
「日本の気候・風土に適し、栽培が極めて容易であった」との研究開始当時の記録が残っています。
もしかしたら、人が試練を乗り越えることによって成長するのと同じように、
ステビアにとって過酷な環境にあったことが、その強烈な甘さの秘密なのかもしれません。

そして1971年、世界で初めての食品用ステビア甘味料の製品化に成功し、販売が開始されました。
それ以降、ガムや飲料水の甘味料として使われ続けています。
世界的に安全性が認められたのはもっとずっと後のことになりますが、
こういった背景があるからこそ、既存添加物として採用されているんですね。

現在では、主に中国で栽培されたものが日本にも輸出され、
それを原材料として日本の工場で抽出精製・再加工を行ったものが製品として販売されているようです。

甘味成分が含まれている

ステビアの葉には甘味成分が含まれているのですが、その含有量は乾燥葉中におよそ10%ほど。
これらを抽出・精製したものが、ステビア抽出物です。

砂糖の200~300倍の甘さと言われている

実はステビアの葉に含まれる甘味成分には、9つもの種類があります。
それぞれ甘みの強さが違うため、砂糖の200倍とか、300倍の甘さがあるなど、
どの成分をターゲットとして考えているかで表記のゆれがあるようです。

また、甘味の強さを表す「甘味度」の設定がそもそもあいまいです。
甘味度とは、砂糖の甘さを1とした場合の相対値のことを指す言葉ですが、
この評価には人が実際に口にして、どれくらいの甘さを感じたかによって決定される値です。
個々人の感覚によって左右される漠然とした値であって、常に一定の値になるものではありません。
さらに、甘味度については統一規格がないようで、
どの団体が測定を行ったのかによって値が異なる、書籍によって差異がある、といった現状のようです。
あくまでも1つの目安と考えて良いと思います。

今回の記事でステビア抽出物の甘さは砂糖の300倍、と表現したのは、
ステビアの甘味成分の中でも代表的とされる「ステビオシド」について、
広く言われるとされる甘味度を採用しています。
なお、アメリカのGRAS認証がされているレバウディオサイドAは、甘味度450とされています。

用途

甘くて砂糖の代わりになり、主にダイエット食品や糖尿病対策に使われているとされるステビアですが、
それ以外にも、私たちの身近な食品において広く使われています。
そして意外と思える用途でもステビアは利用されています。

甘味料、食品添加物

清涼飲料水はもちろん、ヨーグルトやチューハイといった、
カロリーオフ、糖質オフをウリにした商品においてよく使われているようです。
一昔前には、ステビアの名を冠したスポーツドリンクも大手飲料メーカーによって販売されていました。

また、ステビアの危険性が大きく騒がれたときに、海外でのステビア含有食品が販売禁止となり、
インスタントラーメンやスナック菓子などが回収されたのですが、
現在では安全性が認められたことで、甘味料として再び使用されているようです。
大手の食品・飲料メーカーも一部商品にステビアを使用しているので、
栄養成分表示を見ると、きちんと「甘味料(ステビア)」と表記されているのが分かりますよ。

さらに、味噌、醤油、漬物といった、日本の食材においても利用されています。
というのは、塩気の強い食品は味のバランスを整えるために、甘味や旨味も必要なのだとか。
甘めの味を好む九州地方では、特によく使われているようです。

化粧品

ステビアは保湿に有効だとかで、化粧品の一成分になっているようです。
真偽のほどは定かではありませんが、ステビアに抗酸化作用があることは確かなので、
美容になんらかの効果があるのかもしれません。

農業

ステビア農法といって、ステビアの茎を堆肥として使用したり、ステビア抽出物を農作物に与えることによって、
土壌改善や、病害虫に強くて日持ちのする作物ができるようになるのだとか。
詳しい原理などの解明には至っていないようですが、今後、有機農法の1つとして広まるかもしれませんね。

畜水産

牛、豚、鶏、そして魚といった畜産・水産の世界でもステビアが効果的に作用しているようです。
飼料にステビアを混ぜると肉質が良くなるとのこと。
健康的な食事によって、おいしい食肉ができあがるそうですよ。

栽培方法

昔は入手するのが困難だったステビアも、今ではとても身近なものになっています。
ガーデニングがお好きな方は、ご自分で育ててみるのも良いかもしれません。

苗の入手方法

お近くのホームセンターへ行けば、きっと種や苗が売っていると思います。
種からの栽培は少し難易度があがるようなので、苗を買ってくるのがオススメです。

栽培に適した環境

日当たりの良い場所を好みます。15℃~25℃の範囲内で育成してください。
水はけのよい土を用いて、土が乾いたら水をやる程度で大丈夫です。

収穫と保存方法

10月~11月の花が終わったあとに収穫します。
根本の少し上から刈り取り、風通しの良い場所で乾燥させてください。

増やし方

茎からカットしたものを、土に植えてください。
根が出てから植えた方がより効率的です。

比較的育てやすく、ベランダガーデニングで十分育成可能な植物ですので、お気軽にトライしてみてくださいね。

甘いものが恋しいとき

終わりに、どうしても食品添加物が受け入れられない方に対して、
甘味を取りたいときのオススメの方法をご紹介したいと思います。

果物をとる

特に、旬とされる果物を食事に取り入れましょう。
果物に含まれる果糖は砂糖よりも甘みが強く、食物繊維も含んでいるため少量で満腹感が得られます。
また、生で食品を食べられるのでビタミン補給にも最適です。
体にすぐ吸収されて素早くエネルギーとなることから、朝の食前に食べるのが良いとされています。

ただし、健康に良いとされる果物でも取りすぎは禁物です。
バランスの良い食事を心がけてくださいね。

噛み応えのあるものを食べる

たとえ甘くないものであっても、よく噛んで食べると、
頭の中でホルモンが分泌されて満腹感が得られることが分かっています。
子供には脳の発達を促し、高齢者においても認知症予防に効果があると言われています。

炒った豆、ナッツ類、にぼし、するめいかなど、身近にある食品で試してみてください。

1週間に1日はチートデイを設ける

甘いものは体に毒だからと、毎日ガマンしていてはストレスが溜まりますし、
たとえ食べたとしても、罪悪感をもっていてはおいしく味わえないですよね。
過度な節制はリバウンドを招くことにもなりかねません。

「この日だけは食べても良いことにする!」と自分の中で決めることで、気分が落ち着きます。
あまり深く考えすぎず、時には甘いものも取り入れてみてください。

健康診断を受けてみる

もしかしたら、何らかの栄養素の不足や病気が原因となって、
甘味に対する欲求が抑えられなくなっている状態にあるかもしれません。
砂糖にも依存性があると言われています。
一度、病院で検査をしてみましょう。

まとめ

ステビアに関して、これだけは覚えておきましょう!

  • ステビアは天然の素材から作られている
  • ADIさえ守れば子供でもOK!
  • アレルギーのある人は注意

砂糖の摂取を控えるように、と多くの人が勧めるようになってきました。
食品添加物を取るよりも飲酒や喫煙の方がリスクは高い、と指摘する人もいます。
ステビアは今後さらに受け入れられていくでしょう。

しかし、常識とは新たな事実の発見によって塗り替えられていくもの。
過去では正しいとされていたものも、それが誤りだったと判明することは往々にしてあることです。
逆に今は正しくても、後の新事実によって正しくなくなることもあります。
世の中に絶対はありません。
一つの意見に固執しすぎないこと、偏りすぎないことが大切です。
是非、新しいものを柔軟に受け入れる心で、ステビアを生活に取り入れてみてくださいね。

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